PHILOSOPHY-3フェリーチェ

 

フェリーチェの道しるべ

2016年9月にOPEN致しました。はじめはパスタをメインとしてスタートしましたが、お店の規模や、様々な要因からテイストの変更を続け、2017年の6月に完全にオムライスをメインにシフトチェンジしました。

少しづつお客様が定着し、SNSやTVにも取り上げられ、2019年現在では平均9~10回転多いときは12回転というレストラン形式としては以上な数値を記録しています。それを可能にしているのが今のシステム、スタッフで、それこそがフェリーチェの本質的な強みだと思います。

 

 

フェリーチェではほとんどが10代から20代の若い女性です。そのターゲット層に合わせたお店作りに徹底しております。もちろん、それ以外のお客様のご支持も少なからずあります。

しかしながら多様化した時代で、我々のような小企業が生き抜いていくにはいかに唯一の存在であるものを造りだせるか。そしてそれはお客様にとって喜んで頂けるものなのか。そういった追及をし続けられるかが重要になります。

そのお客様に支持を頂き続けるために、最も重要な事として【スタッフを大切にする】ことであると考えております。すごく単純なことを言えば、売上から経費を引いた利益を生み出し、組織を発展させたりしていくのですが、日本企業は特にこのバランスのとり方が間違っているのではないか。利益を追求すること=すなわち悪と言った考え方。反対に利益を追求するあまり、最も重要なことをスタッフに伝えきれず、経営側と従業員の軋轢が生まれる。そうしてお客様に対しての過剰なサービスや価格設定による薄利多売やスタッフの過度なプレッシャーや労働基準。その利益を生み出す為のしわ寄せを人件費を削ることで利益の帳尻を合わせ続けてきた結果の現在なのではないか。情報化社会におけるあり方や考え方のアップデートの怠慢。又、人口ボーナスによる経営が単純な時代の過去の成功方程式でやり続けた結果、現在格差や世代間のギャップはますます広がり、ブラック企業という言葉も定着したのではないかと。もちろん私たちも飲食店のプロとして、可能なかぎりお客様の要望に応えたいと考えております。しかしながら、スタッフの犠牲の上に成り立つ組織などあり得るのでしょうか。私たちフェリーチェではかねてより疑問に感じていました。

 

 

お客様のために真剣に本気で心から向き合う。当たり前ですが、そこでは心の底からスタッフ自身が責任を感じたり、やりがいを感じる前提が必要だと考え、それは『スタッフが幸せである』ことが必要であるのではないか。

フェリーチェはそんな疑問に立ち向かうべく立ち上げました。

 

 

『お客様の幸せ』と『スタッフの幸せ』。ただそれだけの事です。でも実際には様々な困難があります。飲食店だけの問題ではなく、現代の仕事に対しての考え方、古い体質や学歴社会、年功序列や終身雇用制度等。少子化における雇用や顧客確保、労働力の低下。低賃金における低価格思考による客単価問題。日本独特のサービス精神やお金儲けは悪という思考。個より協調性のイエスマンの大量生産教育。など様々な問題があります。これほどの高インフラで高いポテンシャルの日本人ですが、生産性が低いのはなぜか。経済がいつまでもよくならない理由はなぜか。30年の遅れたそれらを根本から変えるにはいささかハードルが高すぎます。

 

 

では私たちの組織作りにおいてという小さな範囲からどのように今を勝ち抜くのか。その小さな範囲でも特に難しいことはスタッフは2つの意識改革が必要となるということです。一つは雇われの意識をなくす。経営志向(思考)になること。もう一つは本気で泥臭い努力ができること。です。これがお客様とスタッフのためだと理解できるかどうかです。きっとこの考え方のズレこそがブラック企業、ブラック従業員などとといわれる原因なのではないかと思います。ここが我々組織を作るうえで最も難しい要素だと思います。

 

 

我々の組織ではこの小さい範囲中で『理想』を描き、『現実』的に改善していくべきだと考えます。もっとスタッフのお給料を高く、休日をもっと増やし、やりがいをもって成長していく。プライベートと仕事を両方充実させる。そして余裕ある精神状態でお客様を御迎えする。これこそがフェリーチェの目指す組織の形です。綺麗ごとだと笑う方も多いでしょうが、私たちが現在の運営をしていく上でこの綺麗ごとの実現が可能だというビジネスモデルを生み出すことが出来つつあります。もちろん、それには限りなく経営志向(思考)をもったスタッフによる地味で泥臭い努力が必要不可欠となります。今は、様々な困難を乗り越えながら、企業自体の力もとても小さいので成長スピードは遅いです。でも私たちの組織は確実に成長を続け、いつかきっと、お客様だけでなく、スタッフにとっても存在価値を見出していただける日がくると信じています。

今、ようやく創世記を過ぎ、成長期に入ってきました。まだ私たちが組織における最低限のラインを通過した程度ですが確実に成長を続け、着実に近づいています。

 

 

 

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